本のなかでイチバン良かったのは、
『少女たちの羅針盤』と『ドリーム・ホーム』
俳優がすごく魅力的で、その魅力がそのまま
登場人物の魅力につながっている、ていう映
画はいいと思った。今月【◎本命】に挙げた
映画は、ほとんどそういう映画だ。なかでも、
『少女たちの羅針盤』は、なによりもそれを
優先していると思った。活きのいい女優さん
たちを、いろいろ工夫しながら、そういう活
きの良さそのものをスクリーンに収めようと
してるんだなあと思った。路上でのライブ演
劇やら、殺風景なステージでの劇中劇の作り
方に、そういう意気込みや考え方を感じた。
やっぱり「ビックリ映画」は楽しい。映画を
見てきた感想として「いやー、すごかったよー」
って言えるのは大事なことだ。目撃した事故
現場についての、大袈裟な噂話に近い。だか
ら『ドリーム・ホーム』は価値の高い映画だ。
しかし、すごいね。どうやって撮影したんだ
ろ。本当に貴重な映画だと思う。
どちらの映画も、活きのいいピチピチしたも
のが乗ってて、そもそもそれがすごいのに、
さらにその乗ってる器がまた味わい深い、っ
ていうのが他の映画と違う「特別」なところ
だなあと思った。
***2011-5月に見た映画***
【◎本命】
八日目の蝉
スコット・ピルグリムVS邪悪な元カレ軍団
キッズ・オールライト
少女たちの羅針盤
スリー☆ポイント
マイ・バック・ページ
ドリーム・ホーム
昼間から呑む
◇『八日目の蝉』は、上に挙げた2本の次点。
「泣ける映画」が悪いとは思わない。むし
ろ、しっかり泣ける映画は重要だ。そう
いう意味で『マイ・バック・ページ』も
好きだ。
【○対抗】
鬼神伝
生き残るための3つの取引
抱きたいカンケイ
ミスター・ノーバディ
少年マイロの火星冒険記
ブラックスワン
大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇
クロエ
◇『ブラックスワン』は、変な「女臭さが」
いいって言えばいいんだけど、鼻につくっ
て言えば鼻につくと思った。
【▲単穴】
星を追う子ども
◇めちゃくちゃな映画なんだけど、なんか気
になる映画。でも、やっぱり気持ち悪い映
画だったなあ。
【△連下】
アバター
岳ーガクー
アンノウン
富江 アンリミテッド
ジュリエットからの手紙
パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉 3D
未来の記録
ファースター
アウェィク
◇『富江 アンリミテッド』は、「いいとこ」
がほとんどCG臭くって。
【×穴】
ジャッカス3D
◇ひどい映画。でも、映画って何を記録する
んだろうって考えた。
【切り】
阪急電車 片道15分の奇跡
これでいいのだ! 映画・赤塚不二夫
ハードライフ
◇『ハードライフ』は見ていて居心地の悪い
映画だった。自慢話は退屈だ。
【競走除外】
豆富小僧
ルパンの奇厳城
プリンセス・トヨトミ
◇『プリンセス・トヨトミ』はワースト候補。
あとの2本は、製作過程で何かしらの事故
があったんじゃないかと思うくらい唖然と
する映画。お金を取れるレベルじゃないと
思う。
**以上、今月は33本でした。